2005年03月04日

"BREAKFAST AT TIFFANY'S" Truman Capote

 同じアパートに住んでいたホリーはとらえどころのない不思議な女の子。晴れた日曜日には非常階段のところで、髪を乾かしながらギターを弾いていた。

 彼女のまわりには得体の知れない男が集まってきた。

 マフィア絡みの事件で逮捕され、新しい世界を求めてホリーはブラジルへ旅立つ。

 ルビ訳で2回読んだのだけれども、よくわからなかった。独特の不思議な雰囲気は感じられたが、Capoteの良さをわたしは味わうことができないようだ。
posted by 如月 at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"TELL NO ONE" Harlan Coben

 幼なじみのBeckとElizabeth。結婚して7か月しか経たないある日、Elizabethは誘拐され、Beckも襲われる。その後、Elizabethの遺体が発見される。
 それから8年。Beckのもとに謎めいたEメールが届く。そこには、BeckとElizabethしか知らないはずの秘密が記されていた。
 そして、モニターに映ったのは……。

 Elizabethには何か秘密があったのだろう。それも、かなり危ないことに関わっていそうだと思いつつ、読んでいた。

 Beckは優しいロマンチストだけど、物事の見方が甘くて人間的にちょっと甘いように思われた。そのあたりが人間的で親しみがわくのだろうか。わたしは、ヒーローは強い方がいいのだけど。

 Trease、Shaunaといった脇役が魅力的だった。シリーズの読者には、おなじみの人物も登場していたらしいのだけど、わたしはCoben自体初めてなので、そういうお楽しみは味わえなかったのが、ちょっと残念。

 姉のLindaが活躍したらもっと違う展開になっていたかも。最後、パーカー夫人がちょっとかわいそうだった。

 おもしろかった! 最後までしっかり引っ張ってくれた。

 登場人物が多くて、とちゅうで混乱しそうだったが、最後はお見事! 楽しかった。だけど、あとに何か残るという小説ではなかったのが少し残念である。
posted by 如月 at 17:06| Comment(0) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"MURDER ON THE ORIENT EXPRESS" Agatha Christie

 ERC現代読書会。

 のんびりなんてやってられないのが、この本! 「七、八月の二カ月間のお好きなときにお読みください」という設定にしたので急がなくてもいいと思うのだけど、読み始めると一気に読まなくては気が済まない本です。梅雨だというのに、厳寒のヨーロッパにいるような気がしてきました。ポワロさん、がんばって!!

 実はこれ、ずっと昔ですが、翻訳で読んでいるので犯人は知っています。でも、読み始めると、なぜかとまりません。『風去り』がけっこう字が詰まっていてなかなか進まないので、気分転換にとっておこうと思っていたのですが、どうやらこちらを先に読んでしまいそうです。 答えがわかっているのに読ませるミステリって、ただものじゃないですね!

  答えもわかっているのに感動してしまいました。人物の描き方がいいのかな? 表情の変化など目に見えるような気がします。ポワロの気持ちの動き方にもとても好感が持てました。何度も味わえるミステリって、いいですね♪
posted by 如月 at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ミス・マープルの事件簿』アガサ・クリスティ 講談社英語文庫

 「英国ミステリ月間」で読んでいる本。一冊ぐらい原書も読んでおきたいので(^^;)  

 これまで読んできた本に比べて、さほど肩に力を入れなくても読めるような気がします。花言葉やガーデニングがポイントになっているからでしょうか。コージーっていうのかな?

 短編集ですので、気楽に読んでいます。

 収録されているのは"The Bloodstained Pavement""The Blue Geranium""The Four Suspects""Death by Drowning""The Case of the Caretaker""Sanctuary" の6作品です。

 わりと濃い(!)本を続けて読んでいたので、ミス・マープルのところはほっと安らげる場所でした。ほんわり読むにはちょうどいいですね。
posted by 如月 at 15:53| Comment(0) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"THROGH THE LOOKING-GLASS" Lewis Carroll

 ERC古典読書会で読みました。

 『鏡の国のアリス』久しぶりのアリスです。鏡の国に入り込んでしまったアリスは……。

 再びテニエルさんのさし絵で読んでいきます。一カ月かけて読んでいくので、のんびりと楽しみながら、読んでいくことにしましょう。うぅ、石頭のわたしには、かなり苦しい本です。ただいま、苦戦中!!

何とか読了しましたが、完全にpuzzled状態です。
posted by 如月 at 15:47| Comment(0) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"THE HOURS" Michael Cunningham

 1923 年、ロンドン郊外で『ダロウェイ夫人』を執筆中のヴァージニア・ウルフ。1949年、ロサンゼルス。夫の誕生パーティの準備をする主婦、ローラ・ブラウン。現代のニューヨーク。かつて恋人であった詩人の受賞記念パーティの準備をする編集者、クラリッサ・ヴォーン。この三人の、六月のある一日が交互に描かれています。

 読んだ後に、とても重いものが残っています。何かし残していることはないか、忘れていることはないか……。トゲのように突き刺さる悔い……。

 ヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』をベースにしていますが、この本だけでも十分読みごたえがあります。だてにピュリッツアー賞を取っているわけではありません。もちろん、『ダロウェイ夫人』を一緒に読むと、おもしろさは倍増します。

 映画『めぐりあう時間たち』は、この本を映画化したものです。映画も見に行きたいと思っています。




続きを読む
posted by 如月 at 15:36| Comment(0) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ALICE'S ADVENTURES IN WONDERLAND Lewis Carroll

 気が滅入ったときには効くかもしれない。さらっと読んでもけっこうおもしろい。言葉遊びやマザーグースがわかれば、もっとおもしろいのだろうな。

 Aladdin Classicsで読む。表紙はいい感じだけど、中のイラスト(テニエルさん)のアリスはかわいくない。

 後ろについているリーディング・グループへのガイドは、役に立つかもしれない。

 今回、ERCで読んでみて、アリスの世界の奥深さに魅了されている。言葉遊びのおもしろさだけではなく、少女の成長物語としても読めることを教えてもらった。

 まだまだわかったとは言えないけれども、アリスの魅力の一端に触れることができたような気がしている。
posted by 如月 at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月10日

"THE MYSTERIOUS AFFAIR AT STYLES"

Agatha Christie ISBN: 0425129616 『スタイルズ荘の怪事件』

 傷病兵として帰還したヘイスティングスは1カ月の傷病休暇を旧友ジョン・カヴェンディッシュの住むスタイルズ荘で過ごすため、エセックス郊外の静かな村に向かう。スタイルズ荘はジョンの継母エミリーが所有しており、エミリーは20歳年下のアルフレッド・イングルソープという男と再婚したばかりだった。この結婚は愛なのか、財産目的なのか。邸内には疑惑が渦巻いていた。

 ある夜、エミリーが夫の名を口にして事切れる。死因は毒殺。ベルギーから亡命したポワロがこの村に住んでいることを知ったヘイスティングスはポワロに事件解決への協力を要請する。

 アガサ・クリスティーのデビュー作であり、「灰色の脳細胞」の持ち主エルキュール・ポワロの記念すべき第1作でもある。1920年出版の作品であり、時代背景などに古めかしさはあるが、それもゆかしく、古くさい感じは全くない。

 もともとわたしは犯人探しはまったくだめなのだけど、この作品でもポワロがどんな目的で何を見ているのか、さっぱりわからなかった。あの人? この人? みんな怪しそうと、最後までしっかり振り回された。

 ポワロについては、最初に短編集で読んだときに、かっこつけたがるイヤミな男という印象を受け、あまり好きな人物ではなかった。だが、この作品でのポワロは、渡英にあたって尽力してくれたスタイルズ荘の女主人エミリーへの恩義を忘れず、いわば敵討ちのような形で犯人探しに奮闘する熱い心の持ち主であり、ポワロへの認識が一変した。ポワロっていい人なんだ!

 ぼんぼん育ちのカヴェンディシュ兄弟や飄々としたヘイスティングスがどこか頼りなげに見えるのに比べ、女性たちが存在感豊かに描かれているのが印象的だった。第1次大戦時には、女性たちが看護婦や薬剤師として活躍したとのことだが、その影響もあるのだろう。裕福で慈善家でもあるのに愛されていないエミリーもまた、憎めない存在である。

 ヘイスティングスって意外ともてるんだなと驚いた。言い寄られやすい雰囲気なのだろうか。

 クリスティーは安心して読めるから好き。折々に読んでいきたい。


原書マラソン 1678/10000
posted by 如月 at 15:21| Comment(0) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月29日

アガサ・クリスティー『探偵名作集』

探偵名作集3』――誘拐された首相―― ISBN; 4265049036
『探偵名作集4』――あなたのお庭はどんな庭?―― ISBN; 4265049044
アガサ・クリスティー著 各務三郎訳 安藤由紀絵

 娘が小学校の図書室から「お母さんが好きそうやから」と借りてきてくれた本。入ったばかりのようです。

 残虐な殺人事件や大がかりな設定の現代ミステリを読んだ後でクリスティーを読むとほっとします。

 子ども用といえども省略はされていないようです。嬉しいことに、『3』には各務三郎氏手書きのイギリス路線図が載っています。ロンドンの6つの駅と向かう方面、そして、もう一つの地図にはロンドンからのおおよその距離が示されています。保存版ですね!

 さらっと読めますが、これだけでもポワロの魅力全開です。「モナミ」「トレビアン」などルビがふられているのが嬉しい! やっぱりポワロはこうでなくちゃいけません。NHKアニメのポワロさんはあまりに毒がなさ過ぎて、人のいい小太りのおじさんにしか見えませんね。もう慣れましたけど。それにしても、アニメのあのゲスト声優さんたちは……。

 子どもには、アニメよりこの本からクリスティーの世界に入ることをお勧めします。

収録作品
『探偵名作集3』――誘拐された首相――
 『二重の罪』DOUBLE SIN 『二重の罪』(1961)
 『プリマス急行』THE PLIYMOUTH EXPRESS 『負け犬』(1951)
 『誘拐された首相』THE KIDNAPPED PRIME MINISTER 『ポワロの事件簿』(1924)
『探偵名作集4』――あなたのお庭はどんな庭?――
 『あなたのお庭はどんな庭?』HOW DOES YOUR GARDEN GROW? 『レガッタの謎』(1939)
 『スペイン櫃の謎』THE MYSTERY OF THE SPANISH CHEST 『クリスマス・プディングの冒険』(1960)
posted by 如月 at 17:23| Comment(2) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月08日

『未完の肖像』アガサ・クリスティー 中村妙子訳 早川書房 "UNFINISHED PORTRAIT"

 アガサ・クリスティーがメアリ・ウェストマコット名義で発表した愛の小説6作の最終作。クリスティーの自伝的要素が強いと言われている。

 シーリアは裕福な家庭で愛されて成長した。とりわけシーリアは母を崇拝し、愛し、母もまたシーリアを掌中の玉のように慈しんだ。父を亡くし、生活は苦しくなったが、シーリアは内気ながら音楽の才能を示し、豊かな想像の世界で遊ぶ楽しさを知っていた。

 美しく生い立ったシーリアは多数の求婚を受け、のんびりとはしているが心の温かい若者と婚約する。だが、野心と才気にあふれたダーモットと出会ってたちまち恋に落ち、婚約を放棄して結婚する。娘が生まれ、幸せにひたるシーリアだが、感性豊かな自分と実際的なダーモットとでは共有できるものがあまりに少ないことに気づく。娘もまた、ダーモットの気質をそっくり受け継いでいたため、シーリアは娘との間にも埋めがたい溝を感じずにはいられなかった。

 孤独にさいなまれるシーリアの唯一の支えである母の訃報が届き、苦悩の極みに立たされたシーリアは……。

 本作は失踪事件の真相を語る作品ともされている。ちょっとしたミステリ仕立てにもなっており、ミステリの女王クリスティーらしさがうかがえる。話の展開が早くから予想でき、シーリアの気概のなさはもどかしいばかりだが、真情がほとばしり、今も血を流し続けているような痛々しささえ感じさせる。シーリアは優しすぎ、愛しすぎたのだろうか。自分を滅ぼすほどに。


 訳者の中村妙子さんは達意の訳をされると定評があるが、訳に若干ひっかかる部分があった。わたしの個人的な好みかもしれないが。

「から」「と」「けど」「が」などで終わる文が多いように思う。余韻を出すためだと思うが、原文はどうなっているのか、気になった。

 シーリアが「あたし」と呼ぶことに抵抗を感じた。わたしにとって、「あたし」はステファニー・プラム、パトリック&アンジーのアンジーなのだ。 

 これは全く個人的な好みだが、「ダディ」「マミー」にもひっかかった。ミーハーなため、「ダディ」というと某芸能人を思い浮かべてしまったのである。みっともない話である。

 恵まれたお嬢様のシーリアはわたしの中では、「わたくし」に限りなく近い「わたし」、「父さま」「母さま」のイメージである。


 ミステリとは違う顔を見せるクリスティー、その奥深さに惹かれる。他の作品も読んでみたい。
 
posted by 如月 at 10:02| Comment(0) | TrackBack(0) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月12日

『アリーテ姫の冒険』

『アリーテ姫の冒険』 ダイアナ・コールス作 ロス・アスクィス絵

 魔法使いによって地下室に閉じ込められたアリーテ姫は賢さと強さで難題を解く。

 確かにいいお話だと思うけど、なぜか心に残らない。訴えてくるものが弱いような気がする。

 なぜだろう? 

 わき出るような物語の力を感じない。つくりもののように思えてならない。

 悪者はあくまで悪者。いい人はあくまでいい人。人物に深みがない。のっぺりしている。

 アリーテは確かにいいなとは思うけど、ぐっと惹きつけるものを感じない。悩みやためらいが描かれているわけでもなく、わかりやすいのだけど。最初から完成されているような印象を受ける。

 わたしはやっぱり、成長する主人公が好きなのだろう。

 以前、映画で見たが、どんなお話かよくわからなかった。妹娘など「あれはエイゴやったからわからんかった」(日本語でしたけど)などと言っていた。

 10歳と8歳の姉妹は「おもしろかった」と言ってるけど……。ずっと読み続けていくかどうか、見守っていこうと思う。
posted by 如月 at 09:57| Comment(1) | TrackBack(1) | C | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする