ISBN:0446672211
7なんて数字はろくなことがない――17歳のノヴァリーは妊娠7カ月。おなかの子どもの父親であるウィリー・ジャックと西部に向かう途中、オクラホマの片田舎にあるウォルマートに置き去りにされる。途方に暮れるノヴァリー。だが、その町で彼女は人々の温かさにふれ、自分の根っこを下ろして生きていく。
緊迫した状況下にあるにもかかわらず、どこか肩の力の抜けた人々に読む側も脱力してしまいそう。このまま、ハートウォーミングな感じでいくのかと思っていたら、悲しい別れがあり、過酷な出来事が起こる。だけど、そのときのノヴァリーには支えてくれる人もおり、また、ノヴァリーにも人を支える力がしっかりと培われている。
ノヴァリーのひたむきな強さがさわやかだ。前向きだけど、がんばりすぎないしなやかさに惹かれる。
置き去りにされたノヴァリーを見守る人々の温かさと優しさに心が温まる。皆さまざまな事情を抱えながらも、それぞれの人生を歩んでいる。ほのかな悲しみに彩られた地道な暮らしがここにある。その厚みと深さ。そして、ひとりひとりに向ける作者の温かな眼差しが感じられる。
身重のノヴァリーを捨てたウィリー・ジャックの話もちょこちょこと出てくる。この男がどう絡むのか、気になりつつ読んだ。うぬぼればかり強くて人にたかることしか知らない、箸にも棒にもかからないひどい男だが、作者はこの男にも大切な役割を担わせている。
さらりと読めるが、読後に温かさとともにひとりひとりの人生の重さがずっしりと残る。ノヴァリーとともに根を下ろし、育ってきたbuckeye――トチノキをそっと見上げていたいと思う。
Billie Lettsはもう1冊"THE HONK AND HOLLER OPENIG SOON"が手元にある。こちらも読んでみたい。
2005年06月16日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/4397780
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/4397780
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック

