ISBN 0425188213
イギリス植民地の雰囲気を色濃く残す街チャールストンを舞台とするティー・ショップ・ミステリ第3作。
今回は宝石にまつわるお話。ブティック経営者デラインの姪カミールとサヴァナ(『風とともに去りぬ』のスカーレット・オハラの母エレンの出身地)の名家の出身であるコウリ・ブキャナンとの婚約パーティが華やかに挙行された。その席で、ブキャナン家に伝わる結婚指輪が披露された後、もとは温室だった部屋に飾られた。が、轟音とともにその部屋の屋根が落下し、ブキャナンは死亡、指輪の所在はわからなくなってしまった。
折しも文化遺産協会では財宝の展示会が企画されていた。そのプレビュー・ショーで警備員が襲われ、貴重なサファイアのネックレスが紛失した。同一犯の仕業か? デラインに指輪の行方探しを懇願され、また、プレビュー・ショーの前にドレイトンとともに警報装置を用意したセオドシアは調査を開始する。
80幾つかになる文化遺産協会の会長さん、ティモシーネヴィルはアジアンテイストが大好き。40年にわたって仕えている執事のヘンリーが足音もなく忍び寄ってきたのでセオが足元を見てみると、何とカンフーシューズ! 道理でNinjaみたいに歩けるはずだと納得。
インディゴ・ティー・ショップでは紅茶だけではなく、中国茶や日本茶も扱っている。ウーロン茶、玉露に煎茶、番茶が出てくるのが嬉しい。ジンジャーブレッドを焼きながら、木製のおはしでおそばを食べている場面なんかも出てくる。
ドレイトンもまたアジアンテイスト大好きで趣味は盆栽。お茶を材料につくった入浴グッズの販売開始お披露目パーティではお寿司を出そうということになり、カリフォルニア巻はどうかなんて話し合っている。おもしろい!
題名のとおり、アールグレイが大活躍する。お見事、アールグレイ! 紅茶のアールグレイはちょっと苦手だけど、飲んでみようかなという気になった。
ハロウィンの場面で幕がおりる。きらめく宝石の光と深まり行く秋の気配を楽しみながら読むのが似合う本である。
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