トロントの高級住宅街にある豪邸に厳格な祖母と祖母の言いなりになっている母とともに住むジェーン。息の詰まるような毎日を過ごすジェーンの元に、死んだと聞かされていた父から手紙が届く。そこには、この夏休み、自分が住むプリンス・エドワード島にジェーンを寄越してほしいと書かれていた。気が進まぬまま、ジェーンは島に向かう。
島でジェーンはさまざまな人に出会い、成長する。トロントに帰ったジェーンは、それまでのジェーンとはまったく違っていた。そこへ、ある知らせが届き、ジェーンは……。
村岡花子さんの翻訳で読み、映画も見ましたが、細部はすっかり忘れていました。そうか、そういうお話だったのか、と納得しました。ジェーンという少女の背景にある、壊れてしまったかに見えるロマンス――。
モンゴメリの作品にしては珍しく、トロントに住む少女が主人公です。重厚ではあるけれども、よそよそしい邸宅の雰囲気が、それでもとても魅力的に描かれています。
でも、やっぱり、彼女の本領が発揮されるのは、プリンス・エドワード島ですね。温かくてユニークな島人たちも素敵です。
とても質のいい小説を読んだ満足感に浸っています。モンゴメリの作品すべてに言えることですが、この作品も児童文学と呼ぶのはちょっと違うような気がしています。
最初に読んだときは、ジェーンしか目に入ってなくて、お母さんのことは頼りないとしか思っていませんでした。でも、今度は、背景のロマンスの方が気になってなりませんでした。 モンゴメリはこの続きを書こうとしていたそうです。どんなふうに書こうとされていたのか……。書いてほしかったですね。
"JANE OF LANTERN HILL" L.M.Montgomery
2005年03月04日
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