魔法が存在する国インガリー。帽子屋の娘、ソフィーは3人姉妹の長女。美少女レティ、継母ファニーの実子であるマーサ。長女であるがゆえのソフィーの屈託。五月祭の日、ソフィーは隣町で働く妹レティーのもとを訪れるが、実はレティーは……。
荒地の魔女の魔法で老婆にされたソフィーは家を出る。ハウルの城に転がり込んだソフィは、掃除婦として城に居座ることにする。そこで、火の悪魔カルシファーに出会い、ある取り引きをする。それは……。
ハウルの城に入り込んだソフィーはけっこう楽しそうです。マイケルともいいコンビですね。 キザで伊達者のハウルは、今までの魔法使いのイメージとはちょっと違ってますけど、おもしろいキャラですね。 読みながら次から次へと情景が浮かんできます。アニメ化されるのも当然だと思わせます。
どうなるのだろうとハラハラしながら読んでいたら、いつの間にか最終章。たたみかけるような展開のあと、最後は温かい気持ちで読み終えることができました。
色彩豊かでテンポの速いファンタジーです。人物が型にはまっておらず、意外性があり(お風呂好きの魔法使いとか)、とても生き生きしているのが魅力です。
荒地の魔女やかかしに犬ときたら、思い浮かべるのは『オズの魔法使い』ですね。『指輪物語』に出てくる館の名前が使われていたり、さりげなくシェイクスピアや『不思議の国のアリス』(そもそもソフィの名字はハッターですもんね!)いろいろな仕掛けが隠されています。一度目はお話を楽しみ、二度目はパズルをぱちんぱちんとはめていくように楽しみ、と、何度読んでも楽しめる作品です。
ファンタジーが読みたくなったので(現実から逃避したいだけのことだけど)積んでいたこの本を引っ張り出してきました。この人の作品を読むのは初めてでしたが、楽しかった!
長女であるがゆえの屈託、わたしも長女なのでよ〜くわかります(^^;) ソフィーがとても身近に感じられ、思わず応援してしまいました。 物事が思い通りに運ばないのは自分が長女だからと思い込んでいるソフィ。自分に自信が持てないでいるソフィが老婆に姿を変えられたのをきっかけにころりと変わっていきます。ソフィにはものに命を通わせる魔力がありました。怒ったり笑ったりしながら、大冒険を経て、自分を受け入れられるようになったソフィ。
ソフィの気持ちの揺れやハウルへの気持ちの動きがさりげなく、だけどきめ細かく描かれています。かんしゃくを起こしたくなるのもわかるよね、なんて思ってしまいました。
そして、ソフィの傍らにはハウルがいました。酷薄さで恐れられていたハウルは、実は長風呂好きで移り気な伊達者。一見軽薄そうだけど、その心はとても温かです。
いつも一生懸命で気のいいマイケル、機嫌がよいときには鼻歌を歌うカルシファーはじめ、出てくる人物(だけではありませんが)はみな個性鮮やかに生き生きと描かれています。
色彩豊かで躍動感あふれるこのお話を早く映画で見てみたいですね!
2005年03月04日
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