蜘蛛の巣のように絡み合ってきたダーク家とペンハロー家。その長老ともいえる85歳のベッキーおばさんは、家宝である水差しを誰に遺すつもりなのか? パーティの場で集まった人々のさまざまな思惑が交錯する。
登場人物の多いこと! 一体何人出てきたことだろう。これはもう、人物表でもなければわけがわからなくなりそうだ。
そしてこの何とも複雑な恋愛模様! 心は夫と共に墓場にあるはずの戦争未亡人、彼女をずっと憎んでいたと思い込んでいた男とのおそい恋……。月の光のもとでの恋人たち、とてもきれいだ。
結婚式の夜に花嫁衣装のまま実家に帰った花嫁。その心に住むのは……。
幸せいっぱいの若い娘。この幸せは続くのだろうか?
Noelって男はお馬鹿だ。Nanみたいな娘にひっかかるなんて。このNanって子、どこにでもいるタイプ。で、たいてい馬鹿な男がひっかかると決まってる(^^;)
Donnaは、Joscelynはどうなるんだろう、と気になってならない。幸せになってほしいなぁ、みんな。
Brian坊やとMoon Manが話している場面、泣いてしまった。顔も覚えていない母が自分を愛してくれていたこと、それだけでもこの子の心は安まる。どうもわたしは、lonely childというのに弱いようだ。
確かにMoon Manって別格という感じがする、印象的な人物である。ベッキーおばさんも一目置いていた。でも、なぜなんだろう? これも気になる。
もつれた糸があるべきところにおさまっていくにつれて、水差しなどどうでもいいような気持ちになってきた。ベッキーおばさんがお墓の下で笑っているのが見えるような場面もあった。
水差しの行く末は何となく予想できたが、いや、爽快だった! 途中でどうなるのかとはらはらもし、泣けてしまう場面も、それから笑える場面もちりばめてあった。暖かい灯のともるTreewoofe、そしてブライアン坊や……。
ここに出てきたみなさんと肩を抱き合いたい気分。よかったね!!
物語を読む楽しさをたっぷり味わった。小道具としての水差しの使い方もうまく、ミステリぽい雰囲気もある。名前を隠して読んでもらったら、モンゴメリだってわからない人もいるかもしれない。モードには、こういう作品をもっと書いてほしかったと惜しまれてならない。
Googleで検索しても、この本の感想ってちょっぴりしか出てこない。もっと宣伝しなければ!
2005年03月04日
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