2005年03月04日

A TANGLED WEB L.M.Montgomery

 蜘蛛の巣のように絡み合ってきたダーク家とペンハロー家。その長老ともいえる85歳のベッキーおばさんは、家宝である水差しを誰に遺すつもりなのか? パーティの場で集まった人々のさまざまな思惑が交錯する。

 登場人物の多いこと! 一体何人出てきたことだろう。これはもう、人物表でもなければわけがわからなくなりそうだ。

 そしてこの何とも複雑な恋愛模様!  心は夫と共に墓場にあるはずの戦争未亡人、彼女をずっと憎んでいたと思い込んでいた男とのおそい恋……。月の光のもとでの恋人たち、とてもきれいだ。
 結婚式の夜に花嫁衣装のまま実家に帰った花嫁。その心に住むのは……。
 幸せいっぱいの若い娘。この幸せは続くのだろうか?

 Noelって男はお馬鹿だ。Nanみたいな娘にひっかかるなんて。このNanって子、どこにでもいるタイプ。で、たいてい馬鹿な男がひっかかると決まってる(^^;)
 Donnaは、Joscelynはどうなるんだろう、と気になってならない。幸せになってほしいなぁ、みんな。

 Brian坊やとMoon Manが話している場面、泣いてしまった。顔も覚えていない母が自分を愛してくれていたこと、それだけでもこの子の心は安まる。どうもわたしは、lonely childというのに弱いようだ。

 確かにMoon Manって別格という感じがする、印象的な人物である。ベッキーおばさんも一目置いていた。でも、なぜなんだろう? これも気になる。

 もつれた糸があるべきところにおさまっていくにつれて、水差しなどどうでもいいような気持ちになってきた。ベッキーおばさんがお墓の下で笑っているのが見えるような場面もあった。

 水差しの行く末は何となく予想できたが、いや、爽快だった! 途中でどうなるのかとはらはらもし、泣けてしまう場面も、それから笑える場面もちりばめてあった。暖かい灯のともるTreewoofe、そしてブライアン坊や……。

 ここに出てきたみなさんと肩を抱き合いたい気分。よかったね!!

 物語を読む楽しさをたっぷり味わった。小道具としての水差しの使い方もうまく、ミステリぽい雰囲気もある。名前を隠して読んでもらったら、モンゴメリだってわからない人もいるかもしれない。モードには、こういう作品をもっと書いてほしかったと惜しまれてならない。

 Googleで検索しても、この本の感想ってちょっぴりしか出てこない。もっと宣伝しなければ!


posted by 如月 at 13:40| Comment(0) | TrackBack(0) | L.M.Montgomery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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