コロラド州アスペン。ゴルディことガートルード・ベアはゴルディロックス・ケータリングという名のケータリング店を営みながら11歳になる一人息子アーチを育てていた。
アーチの担任教師だったローラ・スマイリーが自殺し、葬儀会葬者のためのケータリングを請け負ったゴルディは大忙し。別れた夫の母ヴォネット・コーマンから頼まれて同居しているパティ・スーの手も借りて会葬者がローラの自宅に到着するまでに準備を終えた。
ローラの自宅は小ぎれいに片づき、色彩にあふれ、どこにも死の影は見当たらなかった。駄洒落が好きだったローラにも悩みがあったのだろうか……。
会葬者の中には別れた夫、ジョン・リチャード・コーマンが新しい恋人を連れて来ており、その父フリッツ・コーマンも来ていた。父子ともに産婦人科医で共同で医院を開業している。
飲み物のサービスに奔走するゴルディはうめき声を聞く。床に倒れていたのはフリッツ・コーマン。コーヒーを飲んでいて急に苦しみだしたのだ。ジョンはゴルディを犯人呼ばわりし、ケータリング業は営業停止を命じられる。危機に陥ったゴルディは、身の潔白を証するため、担当刑事トム・シュルツと協力して真相を突きとめようとする。
気楽に読めるかと思っていたら、家庭内暴力、アルコール中毒、思春期を迎えようとする子どもの問題などが取り上げられていて予想外に重い作品だった。とりわけ思春期を迎えようとする子どもの問題は、ちょうどうちにも同じような年齢の子どもがいるというのもあって、いろいろ考えさせられてしまった。
おもしろかったけど、おもしろいでは済まないという気持ちが残った。それに元亭主を「ゲス野郎」と連発しているのもやだなぁ。自分が「ゲス」になったような気がする。「ゲス野郎」と連発しながらも顔を合わせれば言い合いしているし、元義父母とのつき合いも密接だし、元夫の再婚相手(結局別れてるけど)と親友というのも何か妙に濃くて息が詰まりそう。
次作を読むかどうかはもう少ししてから考えよう。
"CATERING TO NOBODY" Diane Mott Davidson

