前作『天使と悪魔』でヴァチカンを舞台に大活躍した象徴寓意図像学者ロバート・ラングドンは、講演のため赴いたパリでルーブル美術館館長ソニエールと会う約束をしていた。だが、その夜、ソニエールはあらわれず、ルーブルのグランドギャラリーで死体となって発見された。その死体はダ・ヴィンチの素描「ウィトルウィウス的人体図」を模した形で横たわり、その周囲には謎めいたメッセージが残されていた。
駆けつけた暗号解読官ソフィー・ヌヴーは、疎遠にはなっていたが、実はソニエールの孫娘だった。祖父の遺体を見たソフィーは一目で祖父が自分にメッセージを伝えたことを知る。そして、容疑者として追われるラングドンとともに、祖父の遺したメッセージを解読しようとする。
十字軍の時代に創設されたテンプル騎士団。騎士団が守ろうとしたものは何か。その流れをくむシオン修道会とは? レオナルド・ダ・ヴィンチの作品に秘められた謎とは? そして、正統な信仰の復興を訴えるオプス・ディとの関係は?
イエスの生涯、アーサー王伝説でおなじみの聖杯に関連する、西洋キリスト教世界最大の謎をめぐり、さまざまな人々の思惑が絡み合う。
豊富な蘊蓄、謎解きのおもしろさに加えて、ガイド付きで旅しているような楽しさもまた、ラングドン・シリーズの魅力である。前作ではヴァチカン、本作ではルーブル美術館、パリ市内、そして……と、各地を転々としながら物語が展開していく。舞台となった土地に行ってみたいという気持ちにさせてくれる。いずこも捨てがたいが、どうしても一つ選べと言われたら、スコットランドの小さな教会かな。
前作では、科学と宗教というテーマを冒頭で大上段に構えながら、最後の方ではアクションものと化してしまった感がある。本作もまたジェットコースターばりのおもしろさだが、前作で感じた「とんでもない」「ありえない」がなく、なるほどなと納得しながら読んでいくことができた。読者を引きこみ、夢中にさせ、途中でページを置かせない本作は、エンタメとしては飛びっきりの出来だと思う。
この作品で取り上げられている事柄自体はさほど目新しいものではない。関連があるかもと思って目をつけていた本も、作品中で参考資料としてちゃんと挙げられていた。
本作品に描かれている事柄がカトリック教会を揺るがすほどのものだとは、わたしは考えていない。カトリック教会はそれほどやわな存在ではない。だからこそ、何世紀もの間、栄枯盛衰はありながらも存続し続けているのである。
人間としてのイエスの生涯や娼婦とされていたマグダラのマリアにこれまでよりも一層惹かれている。マグダラのマリアは人気のある聖人で、霊名(カトリック教会での洗礼時にいただく名前)としてその名をいただいている方は数知れぬほどである。
そういえば、オプス・デイのこともどこかで見たような気がする。
なまじ中途半端なことを知っているがゆえに読みながらいろいろ考えてしまった。むしろ、予備知識がない方が楽しめるかもしれない。
巻末の訳者付記と解説がまたわかりやすく、興味深い。訳者お薦めの『レックス・ムンディ』(集英社文庫)も読みたくなってしまう。
角川文庫のサイトもお薦め。ただし、訪問は読了後にされたし。


私はダ・ヴィンチが好きなので、それだけでも楽しめた。
それに女の子としては、かなりグッとくる解釈でしたわ。カトリックの教義って、女にはつらすぎるもの。あんなもの受け入れられない。
『ダ・ヴィンチ・コード』そんなに面白いんですね!すごく興味がわきました。アマゾンのカートに入れておきます♪
ダ・ヴィンチ関連のお話もおもしろいですよね。画集を引っ張り出したくなりました。実家に置いてあるんですけど(^^;)
そもそも聖書での女性の描かれ方、ひどいですよね。でも、わたしの中でのイエスは女性が不当に扱われていたら、むしろ、立ち向かわれるんじゃないかと勝手に思っています。それに、実際のところ、教会が女性の働きなしには成り立たないのはだれが見ても明白ですし。
この本をきっかけに、マリア・マグダレナの存在が見直されるといいなと思っています。
ハーボットのリンク、ありがとうございます! こちらからもよろしくお願いします。
早速、ブログにおじゃましてきました。こちらのMyblogListに載せさせてくださいね。更新情報がわかるので、ちょくちょく訪問させていただくことになると思います。
『ダ・ヴィンチ・コード』、おもしろいですよ! ただ、結構なお値段ですので(上下巻で3600円)図書館で借りられればそれもいいかなと思うのですが、かよこさんとこではどうなのでしょうね?
『ダ・ヴィンチ・コード』、確かにかなりのお値段ですね(^^; 私の場合町の図書室で借りられるかもしれません。買う前にまずはそこで探してみようかな。
借りられるといいですね。できれば待たずに(^^;)
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