とにかく時間のかかった本だ。買ったのは一昨年11月。(一緒に買った"WINTER FROST"は12月中に読み終えた)読み始めたのはクリフで読書会があった昨年3月。全くのれなくて少し読んでは放りだし、また少し読んでは積んでおくというのを繰り返していた。主人公のステファニー・プラムが好きになれなかったからである。行きあたりばったりであとも先もろくに考えず、危ないことをしているのに怖いもの知らずのステファニーが「何かバカみたい」(自分のことを棚に上げて)に見えた。お話もやたら騒々しいだけで描写も平板だし、これほど読むのが苦痛だった本も珍しいくらい。「おもしろい」と聞いていたから期待しすぎていたのかもしれない。どうにもこうにも波長の合わない本だった。
自分でも、おそらくこれは読了できないだろうなと思っていたが、今月は読みさし本片づけキャンペーン実施中(個人的に)なので、"HOLES"を読んだ後、3分の1ほど読んでいたこの本にとりかかった。「易しくておもしろい」という書評が多く出ている本で挫折するのは正直言ってかなりしゃくだし、わたしには読めないとは認めたくない、そんなちっぽけな意地もあった。
覚悟を決めて読んでみると、残りは案外ラクに読んでしまえたし、読み終えてみると、結構おもしろかった。タニス・リー『白馬の王子』で脱力系主人公に対して免疫ができたせいかもしれない。ステファニーは特に好きな人物とは言えないが、こういう性格もいいかもねと思えるようになった。
モレリ、レンジャー、そしてあのおばあちゃんなど他の人物はなかなか魅力的である。いつもおいしい匂いのするプラム家の様子はときどきのぞいてみたくなるくらい、にぎやかで楽しそうだ。
あんまり大きな声では言えないのだけど――折を見てこのシリーズを追っかけてみるのもいいな、なんて今は思っている。
気楽に楽しみたいときはよろしいんじゃないでしょうか。
2004年07月28日
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