マタイ、マルコ、ルカによる3福音書は、同じ出来事をそれぞれ違う視点で描いている――あるものを三面鏡(最近、見なくなったが)に映しているように見える。だが、ヨハネによる福音書は、イエスの魂のそばにいた人がその教えの核となるものをそのまま伝えているような、そんな趣がある。わたしは、ヨハネによる福音書を読んでいるときに、イエスが最も近くに感じられるような気がする。
最も愛された使徒ヨハネは、新約聖書の巻末に収録されている黙示録をも記したとされている。最後の審判とキリストの再臨を描いたこの黙示録は、暗示と象徴に満ち、幻想的ですらある。そのあふれるような色彩のハーモニーは目もくらむばかりの鮮やかさで読者を圧倒する。
あふれるような色彩のハーモニー――現代に生きるファンタジーにもその片鱗が見られる。タニス・リーのやや人工的ではあるが炸裂する色彩のハーモニー、映画化で話題になっているダイアナ・ウィン・ジョーンズ"Howl's Moving Castle"に、わたしは黙示録に通じるものを感じている。
そして、黙示録の持つ豊かな象徴性の表れを、わたしはナルニアに感じている。
そういう意味で、黙示録はファンタジーの源と言えるのかもしれない。
こじつけかもしれないけど。

