2004年06月24日

ナルニア〜見ないで信じる者は幸い〜

 "Prince Caspian"の物語に入ってから、何度も思い出す言葉がある。「見ないで信じる者は幸い」。ナルニアはあるのか、nonsenseなのか、という命題とも絡んでくる。

 カスピアン王子に合流するため、峡谷を行くきょうだいとトランプキン。どうも道を間違えたらしい。そのとき、ルーシィの目に映ったのはアスラン! けれども、その姿を見たのはルーシィだけ。ピーターとスーザンは信じない。アスランとともに戦ったこともあったのに。まして、伝説だとしか思っていないトランプキンときたら、老いぼれた年寄りライオンだと決めつける!

 ルーシィの言葉を信じたのはエドマンドだけだった。

 ルーシィは月明かりの森でアスランに会う。ほかの者を起こし、ついてくるように告げよと。疲れてぐっすり眠る兄姉を起こすのは、末っ子にとっては大仕事。案の定、だれも素直に起きようとはしない。見えないから。自分の目にはアスランの姿が見えなかったから。疲れ果てやっと眠りについたのに、一番小さい者が勝手なことを言って無理やり起こすなんて!

 ルーが一人でも行くというならぼくも、とエドマンド。

 
十二弟子のひとりで、デドモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたときに、彼らといっしょにいなかった。それで、ほかの弟子たちが彼に「私たちは主を見た。」と言った。しかし、トマスは彼らに「私は、その手に釘の跡を見、私の指を釘のところに差し入れ、また私の手をそのわきに差し入れてみなければ、決して信じません。」と言った。八日後に、弟子たちはまた室内におり、トマスも彼らといっしょにいた。戸が閉じられていたが、イエスが来て、彼らの中に立って「平安があなたがたにあるように。」と言われた。それからトマスに言われた。「あなたの指をここにつけて、わたしの手を見なさい。手を伸ばして、わたしのわきに差し入れなさい。信じない者にならないで、信じる者になりなさい。」トマスは答えてイエスに言った。「私の主。私の神。」イエスは彼に言われた。「あなたはわたしを見たから信じたのですか。見ずに信じる者は幸いです。」
ヨハネによる福音書 20章24節〜29節



 トマスは正直で勇気のある人だった。そんなトマスであっても、見ないで信じることがどんなに困難であったか! 

 見ないで信じるのかと問われたら、わたしは何と答えるのだろう。
posted by 如月 at 10:00| Comment(4) | TrackBack(0) | ナルニア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
9章から12章はこの本の山場ですね。

エドマンドはルーシィと行くと言いますが、
これはルーシィを信じていただけでなく、
たとえ不合理なことでも妹と共に行くという
兄の愛もあったと思います。

ちょうど8才の男の子のこの部分の感想をもらいました。

よければのぞいてください。

<a href="http://urashima.cocolog-nifty.com/armadillo/2004/06/post_37.html">http://urashima.cocolog-nifty.com/armadillo/2004/06/post_37.html</a>
Posted by うらしま at 2004年06月24日 14:31
ピーターやスーザンも彼らなりにルーシィをかわいがっているのだけど、それでも信じるかどうかは別のようですね。

りゅうりゅうくんの感想、拝見しました。うらやましいほど素直ですね! ナルニアはやっぱり子どものときに読んでおくべきですね。
Posted by 如月 at 2004年06月24日 17:48
如月さん、こんにちは

 ヨハネによる福音書の紹介をありがとうございます。ナルニアの理解にはキリスト教の知識が欠かせないので、いつも如月さんを頼りにしています。

 さて読書会BBSでも書きましたが、「見ないで信じられる」かは、その人を人格的にどこまで信じているかだと僕は思いました。これについては、人それぞれの解釈があるのでしょうね。皆さんのご意見を参考にしたいです。
Posted by フクキタル at 2004年06月26日 20:07
フクキタルさん ようこそ!

 わたしの知識は生半可なものですので、どのように書いたものかと、いつも迷っています。ほとんど感想に過ぎないという気がするので(^^;)

 引き続きちょこちょこと書いてみます。また、ご感想をお聞かせいただけたらうれしいです。

 
 
 
Posted by 如月 at 2004年06月27日 07:23
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